ワインセラー

アンティーク調の落ち着いた雰囲気のメインダイニング

エスポワールの地下には約2,500本のワインが眠る地下セラーがあります。
フランスワインを中心とし、長野県産やイタリア、スペイン、アメリカなどのワインが開栓の時を待っています。
気温は13℃から15℃を保ち、湿度に至っては冬の蓼科は乾燥することから約40%と低めですが、
夏は約75%とワインの保管としては理想の環境です。
このワインセラーはエスポワール建築当初からではなく、あとから作ったものです。
2001年に地下の4畳ほどの空間に断熱材を貼り、400本~500本ほどが納められる棚を置いたセラーを作ったのが
始まりです。当時は保湿のため砂利をまくとよいと勧められ、またレンガを敷くことでさらに保湿に力を入れました。
壁は木の板を張り付け水分を逃がさないようにペンキで色を塗り、一部にはブドウの絵を描きました。扉は屋外にあり、
ご注文いただいたワインを持ってくるのに、揺らさない様にゆっくり移動する必要がありました。
当時のセラーは外気温の影響を受けやすく、冬は10℃を下まわり、夏は18℃に達することも少なくありませんでした。
夏場の温度を少しでも下げるため、セラーに氷をまくのを夏場の日課としていました。
その後、2005年にセラーを改修することになりました。広さは以前の3倍ほどで、出入り口も屋外ではなく店内から。
また棚も増すことで産地別、ヴィンテージ別に保管できるようになりました。壁はすべて私たちで塗り、
保湿効果のある素材により、以前より保湿力もアップし、しっかりとした施錠ができ温度変化も防ぐための扉も付けました。
フランス料理全盛期の古き良き時代をイメージして壁、棚、木箱を収めるスペースを作りました。
一角には試飲ができるスペースも作っています。またセラーすべての箇所の温度を測り、
低温の場所には白ワインやハーフボトル、オールドヴィンテージを。
やや温度の高いスペースには熟成をさせるべきワインを寝かせています。
また温度変化が一番少なく低温の小部屋には特に大切なワインをストックしています。
1年を通して温度は一定ではなく少し変化があり、この変化がワインをさらに味わい深いものに成長させていきます。
これらのワイン1本1本にはお客様の笑顔が詰まっており、その機会が来るまでこのセラーでゆっくり成長し、
開栓時には料理と共に素敵な時間を感じさせてくれるでしょう。
地下に広がるこの空間は、これからも長くエスポワールのワインたちを大切に守ってくれるのです。

– ギャラリー –